2017/06/09 (Fri) 寿海と大江千里ライブ


先日終えた大江千里くんとの対談のチェック原稿を、ご本人に「今日のライブに行く前に絶対送るねー♪」と意気揚々と約束したのに、うう、間に合わず……。ちょっぴり後ろめたい気持ちをわくわくはやる気持ちの陰に無理やり押し込め、ミッドタウン・イーストへと。
まずは、友人Aちゃんとライブの前に軽くごはん。このお店、Tomi Jazzのお隣だからとっても便利である。いままでなぜ気づかなかったのだろう、灯台下暗し。ちなみに私が「樹海でね!」「樹海予約したよ!」とメールで連発していたら、Aちゃんが「ちょっと怖い店名の気がしたので調べてみたら、寿海だった…」と冷静沈着なメールをくれ、寿海であったことをNY生活25年目にして知ったのであった。寿の海では人は迷いこんだり死にたくなったりしないものであろう、ああよかった。むしろ彷徨いこみたい、飛び込みたい。
まずは八海山のグラスを手に新鮮な金目鯛のおつくりをつまみ、


そこにあれば頼むよ、からすみを。ちなみにAちゃんはお酒を飲まないので、恐縮しておうかがいをたてたところ、「私、飲まないけど、お酒のつまみは大好物!」とのことで、そういう下戸の方、大歓迎じゃ。


大好きな蕗だけれど、酒粕和えというのは初めて。瑞々しい蕗にねっとりと絡む酒粕のかぐわしい香りのベール。旨し。そういえば冷凍庫に酒粕が眠っていたな、蕗はないけれどアスパラガスか何かで挑戦してみたい。


アーティチョークのトリュフオイル、ということだがトリュフの香りやや弱し。でもアーティチョーク好きとしてはこのほっくりした噛み心地とたおやかな酸味だけでも、おじさん許しちゃうよ(心の中の助平なアーティチョーク親父談)。


鴨のスモークはしっとり甘い脂のとけたソースにも色香あり、


締めには二人して気になっていた塩雲丹のスパゲッティを半分こ。うん、これはパスタではなくスパゲッティと呼びたいどこか懐かしい日本の味。しかしちょいと塩雲丹の風味が謙虚すぎるのう。そこは日本人の美徳を捨てもうちょっとたっぷり入れてもらいたいところであった。
嬉しいのはこの寿海さん、メニューにサービス料が含まれているということでチップを取らないところ。明朗会計でこちらの心も寿に。

さてお隣にさっと移っての千里くんのライブ、今回はソロ演奏だったのだが、素晴らしかった。絵が、詩が、見えてくるような音色の響き、旋律(そのへんのところは、対談でぜひお読みいただければ、と)。
ちなみに、千里くんはレストランで食べている私たちに気づいて、窓の外で必死に手を振ってくれたのだという。おしゃべりと料理に夢中でちぃとも気づかなかった私たち。一人ミッドタウンのストリートで必死に手を振る大江千里……悪いことをしてしもうた。しかしそんな申し訳なさも原稿が送れなかったやましさも、さーっと晴れるような(勝手に)心地よい音色に聞き惚れた宵であった。

Jukai
237 E 53rd St, New York, NY 10022

Tomi Jazz
239 E 53rd St, New York, NY 10022

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2017/06/03 (Sat) ピアノバーにて豪華海鮮丼


さて、ジャパン・ソサエティにて魅惑の若衆ワールドに存分浸った後は、T子さんの推薦で近くの「かほる」へと。え、待って待って、ここピアノバーでないの? 可愛いお姉さんが横に座ってお酌してくれるお酒が一杯$50とかするんでないの?可愛いお姉さんはやぶさかではないがそれはちょっと…と私とH子ちゃんは恐れを抱くも、ピアノバー・タイムは夜9時までなのだとか。それ以前の時間は、リーズナブルな値段で飲食できる居酒屋風なお店らしい。しかもT子さんによると、この店の売りはどどーんと豪華な量と質自慢の海鮮丼らしい。そ、それは気になる…。


美味しくて箸がとまらぬまるごと胡瓜に日本酒などでまずは乾杯。T子さん、今日は本当に楽しくもためになるギャラリー・ツアーをありがとね。
それにしてもピアノバーとは若衆同様、おそるべく誘惑に満ちた世界と見た。以前、仕事で日本からNYを訪れた男友達のグループに連れてきてもらったことがあるのだが、中の1人など新婚さんにも関わらず若い娘さんに鼻の下伸ばしておったものなぁ。そりゃ可愛いし、「私、レコーディングエンジニアを目指しているんです♪」なんて健気に夢を語られて、私も鼻の下ぐーんと伸びたけどのう(心の中のおやっさん爆裂)。


そして出てきたー。3人とも本日のお勧め、しめ鯖のせ海鮮丼を頼んだのだが、この量、魚介類のてんこ盛り。しかも大好物のしめ鯖のっけなんて嬉しいではないの、と顔がにやける。酢飯も美味しく、つい刺身とご飯をつまみに日本酒が進んでしまう。
若衆とお得海鮮丼、さても有意義な1日であった。

Kaoru
306 E 46th St, New York, NY 10017

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2017/05/30 (Tue) 伊勢にて再会


晩ごはんは、9年ぶりにあう友人と伊勢にてお久しぶりナイト@E.Village。
NYに住んでいた彼が日本経由でイギリスに越してしまってからは日本で数度会ったきりずっとご無沙汰だったので、その間のことを互いにキャッチアップ。と言っても、劇的な変化の9年を彼が送っている間、さして何も変わっておらぬ我である。大きな出来事といえば、入院して2度目の腹切りを経験してうんうん唸り、それ以来花火を見るたびに哀愁の気持ちがこみあげることや(独立記念日周辺だったのだ)、燻製器を購入して燻製隊を結成したことぐらいか。
え、9年でそれだけ…あ、あるよね、私だってもっとあるよね?(思いつかん)と内心焦りながら食べる海藻サラダは、よく出てくる不自然に黄緑色の茎和布サラダとは違い、日本式に数種の海藻が入ったもの。ドレッシングも旨し。そうそう、こういう海藻サラダが食べたかったんよ。


若気の至りについて談義しつつ食す牡蠣のオイル漬けはほろ苦く、しみじみ旨い。


友人は今住むうまれ故郷の地に住むよりはまたNYに戻ってくるか、もしくは別の国に住んでみたいと思っているのだとか。故郷といっても、長く住めば新たな地がまた故郷になるのだな。戻ってオイデヨーカモーン、と励ましつつ、とろりと熱い蟹クリームコロッケなど頬張る。


ここまではどれも普通に美味しかったのだが、これはちょっと失敗の鶏南蛮。かりっとしておる部分が、どこにも、どっこにも(強調)ないのが惜しすぎる。


友人は天ぷらそばで〆。「味はどう?」と訊いたら、「量が多い」という感想が返ってきた。でもしっかり完食しておられたからきっと美味しかったのだろう。
今度はそう間を置かずにまた会えるといいね、と再会を願いつつ、イーストヴィレッジで手を振り合った。さてこのIse、ハズれもあるが気をつけてメニューを選択すれば、久々の再会にはぴったりの静かで落ち着く居酒屋として重宝しそうなのだが。まだ研究の余地ありじゃ。

Ise
63 Cooper Sq, New York, NY 10003

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2017/05/10 (Wed) 梟にて、いつものずるっと


日本から帰ってきたH師匠と「一杯いこうか、来週あたり」などとメールでやりあっていたのが、なぜか急きょ「これからどーよ」「いーよ」と軽やかな掛け合い。ということで地下鉄3駅すたっとヴィレッジ到着、梟さんにて。この瞬発力とフットワークを、仕事にも生かしたい。出来れば具合が悪くても怖いからなかなかいかなくて結果手遅れになりがちな病院にも生かしたい。生かさねば。無理だけど。


お酒と共に運ばれたお猪口を前に(そんなんじゃ追いつかないので)「もっとおっきいのないですか?」と訊いたらば出てきた湯飲み。うむ、ちょうどよい。ここはグリニッチヴィレッジではなく新橋のガード下か…。


茎和布の天ぷら、粗塩をぱらと振って食べればさっくりした口あたりの奥から磯の清々しさが顔を出し、湯飲みのお茶(詐称あり)がとまらない。


さくさく加減にやみつきになり、蓮根の天ぷら。運ばれてきて思い出す(何度も来ておるのに)。そうだった、ここの蓮根天は甘いタレが絡めてあるのじゃった。肩透かしかなと思いつつ口に入れれば、甘辛もっちりな衣の下はねっちりしゃっきりな蓮根の歯ざわり。これも面白い。昔、天ぷらの残りを母親が甘辛く煮てくれたのを思い出すのう。


さぁきました、目当てのずる手羽。メニューにあるのは3本だけれど、あまりの旨さに無言で虎視眈々と3本目を狙うことになりそうなので、最初から4本にしてもらう。お店の人も慣れたものだ。ずるっと串から抜けた肉から押し寄せる塩の効いたほろり柔らか鶏の滋味。師匠~このレシピを突き止めて教示しておくんなせい、と肩をゆするも、師匠はいい気分で湯飲みの茶を啜るのみ。


もうちょっと何かつまもうかと、はまちのかまを文字通り、骨の間の旨き白い身をつつき、ちょびちょびとつまむ。
お互いたてこんだ日々なのでさくっとね、と言いつつ、相変わらず凝縮された濃い話にまみれた時間であった。1つもここに書けやしないほど…。はぁ人生、色々っすよね師匠。

Fukurou
87 MacDougal St New York, NY 10012

◆今まで行った梟さんの記事は、右下の検索窓で「Fukurou」と入れてもらうと、でてきますよん♪(ま、毎回同じようなもの食べて おるのだがと)。

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2017/03/05 (Sun) 六ツ木


本日は、急にロンドンへの転勤が決まったバリキャリ・ウーマンの友人、Rラちゃんの歓送ディナー@六ツ木。開店を待ちかねていた、大好きな博多TonTonのシェフだった萩原好司さんがオーナーシェフを務めるお店。


まずは、スターターにちょうどよろしいトッピングが選べるカナッペを。あえてクラッカーではなく寿司飯でもなく、クリスピーライスなところを合わせてくるところがニクいのう。私は雲丹、ズワイガニ、トリュフを。甘やかな雲丹にかりっと香ばしいお米の食感が素晴らしい。


どれどれRラちゃんのチョイスはというと(人のものも気になるタイプ)、トリュフにスパイシーツナにセビーチェ。トリュフの香りたっぷりの茸ペーストにぴりっと胡椒粒の刺激、異なる次元の味たちが口のなかで遊ぶ愉しさよ。


カンパチのカルパッチョはラディッシュのスプラウト、山葵、ポン酢で。新鮮な海の滋味をさらし玉ねぎとさわやかな酸味で清々しくいただく。


TonTonでも好きだった鉄板焼き棒餃子にここでもお目にかかれて嬉しい嬉しい、とはふはふ熱々を頬張る。RラちゃんもIt's so goo~~~dと感動中。


柔らか黒豚のとろとろ煮込みは、ふかふかの特製パオに挟んで。和辛子粉ぴりっ、胡瓜でしゃっきり食感を添えて。
楽しく味わいつつも、急なロンドン赴任を承諾し、長年住んだNYの部屋をあれよあれよという間に引き払う手続きを進めるRラの決断力と行動力にあっぱれの拍手をおくる。寂しいけれど、すでにバルセロナかパリで会うのもいいよね、などと夢膨らませる我々である。


トリュフコロッケ、さっくりとナイフを入れれば禁断の味がとろけ出る。こんな贅沢なコロッケを食した後で素朴なじゃがいもコロッケミンチ少な目にどう戻ればいいというのか。いやそれも好きだけど、これはまた至福の味じゃ。


そこにきてまたまた贅沢な逸品が。合鴨叉焼にふんだんに削られたパウダーのフォアグラ。口のなかでとけるフォアグラの淡雪と力強くとどまる鴨の滋養。口のなかが細雪(美味しさによろめいて意味不明)。


Rラちゃん、〆の炙り叉焼醤油ラーメンいったぁ。い、いいよ、いいよ、引っ越しで体力いるもんね、うん。その場で注いでくれるスープの濃厚な旨みがこちらの鼻先にまで漂い、幸せに。友の新たな旅立ちを祝うにふさわしき、楽しく冒険心に溢れた晩餐であった。

ROKI Le Izekaya
12 W 21st St, New York, NY 10010

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