2018/01/29 (Mon) コンサートの前に寿司やさか


お茶の稽古を終えて外に出たら、雪がしんしん降っていた。そのままアッパーサイドを東から西にセントラルパークを抜ける路線バスに乗り、お初の寿司やさかへ。ビーコン・シアターでのコンサートの前にちょいと腹ごなしをしたいと思って、グーグルさんの地図を見たらここが一番近かったので。
店構えは一瞬、外国人によるなんちゃって寿司のようで不安になるも、あん肝があるのが嬉しいじゃあないの。獺祭が進むまったりとした肝の口当たり、しかしコンサート途中で寝るといかんので、すろー、すろー、スロー・ダンサ~~(最近また数10年ぶりに聞いておるボズ・スキャグスが頭に流れておる…)。


海老しんじょうは、予想外の雰囲気で登場。エスニックなタレといい、どちらかというとタイのさつま揚げのよう…。しかもデカい。ま、これはこれでイケるのでよろし。


生姜をきかせたタレでいただく屋台っぽいイカ焼きもどーんと。ここ、近くにあったら便利居酒屋として使えるのになぁ。アッパーウェストはロウアー・イーストの住民からしたらマンハッタンを東南から北西へと大横断の遠さなので、ちょいと難。


定番の竜田揚げ、安心な美味しさ。しかしなぜかこれにもエスニック風タレが添えられてきたのでそこはスルーして、レモンだけでよろし。まわりを見ればほとんどアメリカ人、つまみが微妙にエスニックがかった解りやすい味付けなのはやはりそのせいであろうか。


寿司、刺身にもまさかナンプラーが出てくるんじゃないでしょね、と思うも、そこはきちんとお醤油で。鯖も雲丹も新鮮で世は満足。


シンプルなねぎはまち巻、旨し。ぼたん海老もきちんと殻まで揚げてくれるところが嬉しい。聞くところによると、カウンターには日本人の大将がおられるらしく(ほっ、なんちゃって寿司じゃなかった)、その辺はきちんと仕切っておられるのだろう。今度はカウンターでいただいてみたい。まぁ次にアッパーウェストでコンサートがある時には…(いつだろう)。
さて、これから久しぶりのビーコン・シアター。建物自体も好きなので、足取りもわくわくと。

Sushi Yasaka
251 W 72nd St, New York, NY 10023

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2017/10/29 (Sun) 機内食覚書と初の羽田便


晩ごはんは、機内にて。ということで、毎度ながらのいやしんぼ覚書をば。
三重県は清水清三郎商店の純米大吟醸、作(ざく)を飲みながらの先付は、カリフラワーのパンナコッタ、ワイルドマッシュルームとトリュフのオイル。かぼちゃのアグロドルチェ、カッテージチーズ添え。トリュフの香りをまとった滑らかなカリフラワーペーストがおいしくて、延々となめ続けていたら日本に着いた(ということは、ない)。


ちまちまつつくのが楽しい彩御前。ずわい蟹なます、アナゴの白菜巻きとクレソンのおひたし、海老揚げ真丈にずんだ、茄子の揚煮浸しと鴨治部煮。袱紗焼き卵、凧柔らか煮、蒟蒻ピリ辛煮、里芋唐揚げ、しめじ酒塩焼き、栗甘露煮。


台の物は牛肉ポン酢餡と鮭とうきび焼き。甘味の洋梨とアーモンドのタルトはパス(夕刻以降のデザートは酒にとってかわる、の法則…)。
そして寝て、読み、観て(河瀬直美監督の「光」に感動)、の繰り返しの後はまたしても軽食。バスの中でおやつ。そして実家に戻って母の手作り餃子。最初から飛ばして翌朝体重計を見ては涙目、の日本の幕開けじゃ。
それにしても、今年からJAL羽田便が就航ということで、羽田からバスで海老名まで一直線で帰れたのがなんだか不思議な気分なのじゃった(ま、東名は渋滞していて、電車のほうが早いのだけど…)。

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2017/10/13 (Fri) 饗屋さんにて、秋を歓ぶ


もうすぐ日本で思う存分、和食三昧、ハシゴ酒できるというのに、それでもこの階段を降りたくなってしまう、そんな罪な店、饗屋さん。なんだか最近はしょっちゅう一杯、いや一本やっておる気がするH師匠と今宵もご一緒に。


酒を挟むと阿吽の呼吸な私たち、本日のお酒は秋風に似合うさらりと清涼な喉越しの吉乃川といってみようか。


ご好意でいただいた前菜は、モンゴウイカのフライ、かんぱち、焼き松茸と昆布煮、フライドプランテンの自家製ツナディップ。どの味も慎ましやかに、しかしその食感と風味で豊かな個性を発揮する。ああ、これだけでお酒が一本空いてしまう…。


目にも美しきお造りは、しめ鯖、サンタバーバラの雲丹、まぐろにへだい、金目鯛、きびなご酢〆、生くらげ他。


師匠は松茸をご所望。焼き松茸と鱈場蟹の鬼おろし和え、なんと贅沢な、そして互いを打ち消さぬこれも阿吽の取り合わせ。師匠、私たちのようっすね。あ、松茸の香りを味わうのに夢中で聞いてない…。


茄子の鴨味噌田楽。味噌の中に隠れた鴨の非日常なる底力。舌の上でとろけさせれば、またも盃に手がのびる。


これ食べてみて、と園さんが出してくださったコレがうまい。舐めるだけでまた盃が…(楽園の永遠運動)。そしてこの極上の何かが何であったのか、失念…。たぶん何かの魚の何かだったと思うのだが。へべれけに記憶細胞なし。


もうこれを見過ごすことはできない体になってしまった。鮑の白トリュフコロッケ。鮑の舌触りをくるむトリュフの芳香、そんな秘宝がこの薄くからりと揚げられた衣の下に隠されているのである。


当然お酒もあいて、小ボトルを頼みながらの自家製真穴子の燻製。煙がしみこんだ穴子が歯の間で躍る。燻製隊活動も、日本から帰ってくる頃にはもうできなくなっておるなぁ…。
園さん、今宵も秋薫る味覚を、ご馳走様でした(あ、いつものヘン顔撮るの忘れた。笑)。

Kyoya
94 E 7th St New York, NY 10009

◆前回、饗屋さんにてところてん談義で盛り上がったときの記事は、こちら

◆今まで行った饗屋さんの記事は、右下の検索窓で「饗屋」と入れてもらうと、でてきますよん♪

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2017/09/18 (Mon) 青結寿司居酒屋


ご近所にあるのに、なぜかついその存在を忘れがちなブルーリボン寿司居酒屋。思いだすのは、何年か前に行ったときに枡酒を頼んだのだが、「あれ?もう飲んだっけ?」というぐらいに減りが早い。我ながら早すぎだよなー、てへっ、などと反省するも、しばらくしてカウンターが濡れそぼっていることに気づいた。な、なんと枡から酒が漏れていたのであった。穴あき枡の衝撃が強すぎて、脳内からここの存在をデリートしてしまったのじゃろうか。
だが、ある日ふいにメモリが復活し、出向いてみた。この提灯だらけの階段を上る時点で、気分もあがる…。どうして提灯にこうも弱いのか。人間の、いや、飲ん兵衛の本能見たり。


この店がうれしいのは、寿司も串焼きもあり、どちらのレベルも高いこと。さすがこの厳しいNYで成功しておるブルーリボンさん系列。牡蠣の元焼きはロイヤル・トランペットマッシュルームと蕪の葉入り味噌ホーランデーズソースが絶品。このソースをタッパーに詰めて(所帯じみた表現)家に持ち帰り、魚や貝に塗って焼きたいものである。
串焼きはビーフリブとガーリック、燻製豚バラとピクルド・オニオン、ロックシュリンプとクリスピーガーリック照り焼き。このぷりぷりのロックシュリンプが食べられるのがうれしいなぁ。以前あった天ぷらでもぜひ出してほしいものじゃ。


オンラインのメニューを見たときには寿司ネタの種類があまりなくて心配だった。見たところ日本人客は皆無だし、無難系なのだろうか…と危ぶんでいたのだが、メニューを見たら、その日のメニューには光りもの三昧、途端に暗い店内で目がらんらんと光る。秋刀魚にしめ鯖、しんこ、どれも大満足。北海道の雲丹も舌に甘い。ただひとつ、カナダ産筋子がどう見てもイクラだった気がするのだが、まぁどっちも好きだからいっか。黒龍の吟醸、勢いまして大行進。ちなみに枡は危険なので、グラスである(またそんな過去のことを根にもって!)。


活き帆立のお造り、新鮮な帆立があまくそよぐ磯の香りを連れてくる。


とろけるのどぐろ、金目鯛、ねぎハマチ巻きの、脂ぴちぴち柔肌トリオがまた色気で攻めてくる。


さくさくのソフトシェル・クラブが勢いよく飛び出したスパイダー巻き、よけいなタレがかかっていないのが老舗の寿司屋の心意気だろうか。最後にお勘定をお願いしたら、終始感じのよかった日本人サーバーの方が「牡蠣どうでしたか?」と。「すっごーくおいしかったです!」と本音で力をこめたら、「ああよかった」とすごくうれしそうな顔をしておられた。仕事が好きな人にサーブされて料理も幸せだのう。このお店、もっと日本人にウケてもよいんじゃなかろうか。
徒歩圏で来られる満足・寿司居酒屋。これからは脳内デリートをせずに、保存フォルダ(飲食店しか入っていないと思われるいやしんぼフォルダ)に、しかと入れておくこととしよう。

Blue Ribbon Sushi Izakaya
187 Orchard St, New York, NY 10002

◆以前来た時に、スパイシー胡瓜と椰子の芽きんぴらがお気に入りだった記事は、こちら

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2017/08/25 (Fri) Rikiにて米国健康保険問題を語りあう


本日は、RikiにてSット夫婦と居酒屋ごはん。Sットさんたちとは以前もこの店に来たのだが、「ここ、会社の近くだからランチによく来るんだよねー♪」と、寿司以外の和食だってお手のもんサっという顔をされていた。そして、〆のおにぎりがきた途端、海苔をほどいて掌でお皿状態にし、箸でご飯をつまんで食べるという斬新な食べ方を披露してくれたSットさんである。


さて、おつまみあれこれ。明太胡瓜が、スパイシーな鱈の卵をのせた胡瓜だと説明すると、奥様の顔がすこし不安げに曇ったのを私は見逃さなかったが、食べてみたら「おいしいっ」と。確かにこれは旨し。これだけ豊富に明太子をのせてくれるなんて…チューブから絞り出したみたいに見えるけど、ううん細かいことは気にしない、だってここはNY。


蟹カマじゃない蟹がのっているだけで得点の高い、スパイシー蟹サラダ。前回は皆のために1人ずつ小皿に取り分けたりするという日本人的気配りを見せてみた私だが、今回は「はい、各自とってねー」と皿を回すのみ。猫をかぶる、という言葉を日々体現して生きておるのである。このドレッシング、マヨネーズとスリラッチャソースと牛乳あたりで真似して作ってみようと思う、オオサキの蟹カマで。


気配りという窮屈な皮を脱ぎ捨てた日本人、誰も食べないとわかっていて己の欲のためだけにしめ鯖を頼む、の図。奥に見えるのは鴨わさび焼き、こちらは皆さんせっせと手を伸ばしておられた。柔らかの鴨の上の、何を混ぜておるのだろう、そう辛すぎず食べやすく工夫された山葵ソースが美味であった。


トントロ焼きにも、Rikiのシグニチャー山葵ソースが!もうすべての肉は山葵、しかも当店特製マイルドクリーミー・ワサビネーゼ(いま勝手に決めさせていただきました)でどうぞという方針かもしれない。とくと受けてたとう。
トントロの脂で皆の舌もなめらかになり、ここで「健康保険がどんどんと改悪、高額化していくことのおそろしさ」「クレジットカード詐欺、こんな目にあった」等の話題で一気に盛り上がる。似た条件下でおなじ体験をした人たちと「あるあるある」な怒りをシェアできることの嬉しさを各自噛みしめながら、暗い話をしておるのに皆、笑顔。ビールのピッチャーと巽蔵のボトルがどんどん空いていくのであった。このメンバーでなら洞窟で遭難生活送れそう…。お酒付きなら。


今日もSットさんの海苔皿お握り分解作戦が見られるだろうかと期待していたが、残念、寿司をご所望とのこと。しかし、何度も来ていながらRikiで寿司というのは初めて食べた気もするが、これがなかなか質コスパともによろしい。鮃昆布〆、というより昆布和えは皆に大うけだったし、一オーダーでいくらが二巻とは夢のよう(そこまで…どんなわびしい寿司生活を送っているのか)。
半個室だと落ち着けるし、ノーチップ制だし、Rikiさん、今宵もありがとう。

Riki
141 East 45th Street, New York, NY 10017

◆前回のSットさんがおにぎりを食された時の記事は、こちら

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