2018/07/13 (Fri) ニシンまつりだよ、2018


判で押したように水無月になると引き寄せられる、このグランドセントラル・オイスター・バー。


毎年楽しみにしすぎて、お店に「本当に本当に今日もニシンありますか?」と確認までしてしまうオランダの若ニシン祭りが催されているのじゃ。今年は、いつも日本食を一緒に食べに行くアメリカ人ご夫婦を試しにこちらに誘ってみた。私と同じで光物大好きなノルウェー系の旦那さんのほうは、興味津々で「行く!」と。光物苦手な奥さんは、「う、うん、トモの選ぶ店はいつも美味しいからおまかせするわー」と、きっと心ではやや弱気ながらも、参戦。え、というかアメリカ人なのに、このオイスターバーに来たことがない方が驚き…。


まずは牡蠣にハマグリで貝まつりといってみる。おなじく光物苦手な隊長は最後まで牡蠣で通す心意気である。まぁまわりを見ても、そんなにニシンを食べている人はいないのが惜しいところ。オイスターバーさんはこうもニシンを盛り上げようとしているのに…。
ちなみにオランダでは、年中ニシン(現地ではハーリング)は食べられるのだが、特に5月~7月にかけて獲れるニシンが脂ものっていて年間で一番美味しい季節なのだとか。


いつものケールの若芽のロリポップ(単なるにんにく炒め)にフレンチフライもね。このケール、美味しいのだが、ソテーの仕方が毎度安定しなくて、芯の部分が固すぎだったりもするのがご愛敬(なのか)。今日は…か、固いです、顎が疲れます。


初物ニシンさん、きましたー。私はいつも2尾頼むだが(一度3尾にしたら、さすがに多すぎた)、M氏も「じゃあ僕も」と2尾注文。お、初めて私についてこれる勇者に出会ったぞ。
さらし玉ねぎにゆで卵、チャイブにホースラディッシュに加え、私はここに持参の黒七味をかけるのが好み。ああ、1年ぶりに再会できたこのとろける旨さ。ほとんど生に近い塩加減なので、醤油もいらない。
イッツ・ソーーー・グッド。感動のうなり声をあげるM氏に黒七味を勧めたところ、「いや、なんにもいらない!これでパーフェクト!」と。ああ、こんな風にニシン好きの人を見ると、嬉しくなる。しかも、ニシンにはちょいとウルさいノルウェー系の人間に褒められたのだから、これはやはり納得の旨さということだのう。
つなげよう、ニシンの輪。ちなみに残り2人のアメリカンはニシンには見向きもせず、まぐろや牡蠣を食べているのだった。あーもったいない。

Grand Central Oyster Bar & Restaurant
Grand Central Terminal, 89E. 42nd St, New York, NY10017
Herring Fesitivalの期間は、HPのカレンダーを要チェック!

◆きっちりと同じものを食べておる、去年のニシン祭りの記事は、こちら

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2018/06/24 (Sun) お久なDa Umberto


お久しぶりなイタリアン、ダ・ウンベルトへ。「寝台と浴室、それ以上」な店(Bed, Bath & Beyond、ともいう…)やチェルシーのトレジョ近くのこの界隈には結構美味しいイタリアン・レストランが集まっておるのだが、つい足はバスタ・パスタか、イカ墨パスタのあるZero Otto Noveに向いてしまう。しかしこの日はバースデー・ボーイの隊長がウンベルト推しだったのじゃ。ま、私も自分の誕生日は「豚足食べたい!」と主張したりするしね、ここは素直に従うことにいたそう。


お誕生日おめでとう、隊長。いつまでも元気で燻したり、じゅーと焼き物したり、パンをこねたり、頼りにしてるんでよろしくお願いします…。


前菜にはタコのグリルを。タコがなんだか細っこくてひ弱であれっと思ったのだが、風味は絶品。軟弱さの中に深く清い滋味を隠しもつタコ、私もそのような者でありたい…。


シュリンプ・スカンピ。にんにくたっぷりのソースにパンが進みすぎて困りんぼう。にんにくのソースは品のないぐらいの方がおいしいのう。中途半端じゃオイルの中でにんにくもむせび泣く。


オンラインメニューで予習していったら(食べることにはマメなたち)、本日のスペシャルにトリュフのパスタがあったので期待しておったのだが…、ないとのこと。落胆を隠せずにいたところ、「トリュフオイルならできますよ~」とのこと。オイルかぁと思いつつも(何様)、メニューにあったリークとアーティチョークのパセリソースをトリュフオイルにしていただいた。ここでもアーティチョークはなく、芽キャベツに。これはこれで美味しいのだが、ちょいと消化不良なパスタではあった。


隊長は本日のスペシャルからヴィール・パルミジャーナを。巨大なお皿が運ばれてきたので当然のごとく、ひと口と言わず数口奪い取る。チーズが表面にとろけながらもまださっくりと砕ける衣、にじみ出る仔牛の甘く柔らかな旨み。肉食誕生日ボーイの頬がたらーんとゆるむ。


サイドディッシュのアリコヴェールとマッシュルーム、これが本日の一番のお気に入りかもしれぬ。全体的には、サービスも遅いし、少々がっかりな本日のウンベルトさんなのであった。今度来る時は電話でメニューを確認、が吉かもしれないのう。

Da Umberto
107 W 17th St. New York, NY 10011

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2018/05/20 (Sun) タパス感覚でおつまみを


胸に、眼に、しみいる長谷川等伯展を楽しんだ後は、お茶友姉妹トリオでジャパン・ソサエティ近くのThe Smithへ。わかりやすいガイドをいつも本当にありがとう~、とワインで感謝の乾杯したらば、おつまみプリーズ。
海塩で焼いたししとう、アメリカーンなバーでこういうハズれなしのタパス感覚なつまみがあるのが日本人には嬉しいのう。


大好きな芽キャベツも、あれば当然手が伸びる…。このほくほく感と苦みとレイヤー感、3拍子そろったアナタはえらい。


スパイシー・サーモン・タルタル。下はクリスピーに焼かれたライス、アボカドにスリラッチャに海苔の風味がよろしい塩梅。このクリスピーライスのカナッペ、Rokiでも食べたけれど、さくっと美味しくて何にでもあうし、しかも自分で作るにはちと手がかかる。最近の外飲みおつまみヒット作ではなかろうか。え、前からあった?


スパイシーな鴨ウィングス、辛いけれどやみつきになる味。手をべとべとにして、等伯なぞを語り合いながら、かぶりつく。等伯もびっくり。ふむふむ、味付けはメープルシロップとチポトレと五香粉か、今度まねしてみたい。


フライド・グリーントマト・リングは、焦がしアーモンド・ロメスコ・ソースとよく似あう。フライド・グリーントマトと聞くたびに、同じタイトルの大好きな映画を思い出して、いっそう美味しさが増すのう。友情と、美味しいもの。いい思い出のよき成分。
本日は楽しい1日を、ありがとう。

The Smith
956 2nd Ave New York, NY 10022

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2018/03/02 (Fri) バスタ・パスタにて、いつものパスタ


午前中、茶道のデモンストレーションお手伝い。うう、またもありえん失敗をしでかしてしまった。予想もつかぬミスをする自分も恐ろしいが、まわりの方々はもっと怖いことであろう…。なのに優しくご指導してくださり、感謝とともに猛省。戻ってえんやと着物脱ぎ捨て、フラットアイアンの「寝台と浴室、それ以上」ショップを物色し、チェルシーに来たからには必ず寄りたくなるバスタパスタへ。ふぅ、お濃茶のように濃い1日であったことよ。


サービスで出てくるマスカルポーネのトーストに白ワインで、まずはお疲れ乾杯。毎日色々あるけれど、それでも1日の〆の晩酌ができることがありがたし。


さて、ここからは過去ログを探してもほぼ同じものを食べておる展開となる…。新鮮な野菜のバーニャカウダ、ここのバーニャカウダ・ソースが本当に好きなのじゃ。あまりに好きすぎて、思い切って「このソースって…売ってないのですか?」と聞いてみたところ、「おかわりですか?」と日本人サーバーの方が驚いたように目を見開き、そのまま持ってきてくださった。太っ腹!と思ったら、もちろん後でチャージされていた。すかさずお持ち帰り用に。


柔らかしっとりなグリルド・オクトパスも忘れちゃならぬ。メニューにはトマトソースと書いてあったけれど「ソース抜きでもできますか」とダメモトでお願いしたところ(色々ウルサい客だな)、ソースなしで持ってきてくださった。やはりタコはシンプルに焼いただけが好きだなぁ。


そしてお待ちかねないつもの雲丹パスタ、Linguine Ai Ricci Di Mare。前回来た時に、ふんだんにソースに入れたいために手頃なチリ産の雲丹を使っていると聞いたけれど、それゆえにこのクリーミーなオレンジのソースは格別に甘やかな雲丹風味。


赤ワイン、白ワインとソースが選べるペストカーレは白で。魚介の味が生きるやさしい海の風味。
ジャパニーズ・イタリアンならではの繊細な料理を愉しんで、さてまた明日も元気に迎えよう。その前に、もう少しお茶の稽古、精進せねば…(ぼそっ)。

Basta Pasta
37 W 17th St, New York, NY 10011

◆前回、美術館帰りに来た時の記事は、こちら

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2018/01/21 (Sun) グンターさんの聖なる味覚


遡ってのクリスマス・イブ2017@Gunter Seeger。グリニッチヴィレッジの街並みを「やっぱりこの辺りは好きだなぁ」とふらふら機嫌よく歩いていたら段々とじんじんとがんがんと身体が冷えてきて、「す、すみません、もういいですか?」と予約より早めにお店に駆け込んだのじゃった。
ワインを飲みながらのごはんはそうは食べられないのでいつもは4コースを頼むのだが、本日は7コースの限定のみだという。「食べられるかな」と憂慮しながら(うわべだけ~)、


まずはスターターのベルーガのスタージョン・ムース・タルト。スモークされたトラウトの卵のせ。チョウザメの旨みしみこむふわふわのムースのくちどけと共に味わうきらめく鱒の卵。さっくりしたタルト生地。食感は軽いのに、その奥に広がる味が遥かに深い。深海を漂わせてくれるタルト、のっけから極楽。


コンフィされたミュラー鴨のフォアグラは、マルメロのジュレをのせて、しっとりしたジンジャーブレッドと共に。このフォアグラが濃厚で美味しいのなんのって。今のところ一等賞は悲しいことに今はハリケーンでなくなってしまった、セント・マーティンのティ・ブションだったが、これも対を張る素晴らしさ。途中でジュレもなしで、そのものだけの純粋な風味をうっとり味わった。


ブラック・ウィンター・トリュフは、コーラルフラワー、ロマネスコ、そしてカリフラワーのムースと共に。香りたつトリュフを引き立てるまろやかな野菜の風味。白ワインに黒トリュフ、気高きペアは止まらない。止めたくない。


ノバスコシアのロブスターのぷりっぷりな歯ごたえを楽しみつつ、柔らかにグレーズされたサルスィフィなる西洋ごぼうを食む幸せ。


メインはムスコビー・ダックのロースト。酸味が相性のいいソースは、やんちゃなハックルベリーときましたか。鴨とベリー、鮮やかなダークローズがお皿を染めて美しい。バターナッツ・スクワッシュ、栗、芽キャベツとつけあわせも大好きトリオ。できればあと10個、好物の芽キャベツ所望じゃ。


この色合いが好きすぎて目を凝らしてしまったのは、ブラッドオレンジのソルベ。ブラッドオレンジらしからぬ甘やかに光るピンクにオレンジの花のつぼみの白、プチ・ラディッシュの赤。味だけでなく、グンター・シーガーさんのアーティスティックなセンスにノックアウトされるのう。


どこかユーモラスなビュッシュ・ド・ノエル…なぜか詩仙堂の庭の可愛いお地蔵さんたちを思い出した。わがままを言って持ち帰りをお願いしたら、


こんな美しい箱に、チョコレートと共に包んでくださった。聖なる夜に、こちらを聖なる気持ちにさせてくれる味覚に、感謝の雪が降る。

Gunter Seeger
641 Hudson St, New York, NY 10014

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