2017/05/29 (Mon) 贅沢キャビア・ナイト


たま~の、たま~の、たまぁぁ~の(強調しすぎで声枯れそう)贅沢、黒々と輝く魚卵を食そうではないか、とフラットアイロン地区へ。なぜだかタイル屋さんの多い通りを歩くと、遠目からも鮮やかな花々で彩られた愛らしい店が目につく。
ずいぶんと前にロシアのお洒落友人に教わって以来のお気に入りロシア料理店、Mari Vannaさんじゃ。ロシアン手下を連れて行ったらきっと「かー、俺には似合わないっニハラショーっ」とブライトンビーチ辺りの食堂に逃げ込みそうな、おされな店構えの店内にはアンティークも一杯。じっくり見て回りたい。が、既に混んでいる店内、お客の邪魔になりそうなので諦める。
そして席に着くなり出てくるのはパンに2種のバター、そしてネギ。1本丸ごとのネギ。う、うむ、ワイルドな中にロシア流の粋が潜む…のだろう、きっと。


ロシアのビール、バルチックNo3 。他の番号もあるんですよ、と説明してくれるハンサムなサーバーくんだが、ビール苦手な我にはその番号の意味を問う気概なし…。きっとバルト海の息吹を感じさせるビールなんだろうね(興味がないと適当か)と受け流し、きりっと冷えた白ワインを。


そして燦然と輝く黒い宝石、オセトラのキャビアが恭しく登場。


柔らかなブリニを掌の上で開き、濃厚なクリームフレッシュをひと塗り、さらし玉ねぎ、卵の上にキャビアをそっとのせ、包み込む。口に入れた瞬間に広がる無数の命の輝きをくるみこんだかのような濃厚な味わい。あらっ、もうおしまい? 至福の時は短いからこそ濃いのだろう。


しかしまだまだお楽しみは続くのじゃ。鰊好きが避けて通れるはずもない、Cured
Herringを独り占め。マリネされた鰊に玉ねぎをのせ、じゃがいも、ライ麦パンと味わえば、北の魚の脂がまったりと舌を撫でる。ああ、ロシア行きたいなぁ。3日坊主で諦めたロシア語の勉強また始めようかのう。


Golubtzi はロシアのロールキャベツ。仔牛のひき肉と米、じっくりブレイズされた野菜がキャベツに包まれ、品のいいスープにとろける。すべての優しい味わいに、新鮮なディルが香りを添える。ロシア料理に欠かせぬディルの役割をいま鮮やかに知らされた気がするのう。


これもあれば絶対頼んでしまうChicken Tapaka。下味をつけた鶏肉を上から重石でぎゅーーっと抑えながら焼き付ける、コーカサス地方の料理だ。押されて、押されて、身をいっそう引き締めた鶏の香ばしい味わい。でも贅沢を言えば、にんにくの効いた味はいいのだが、押しが足りない気もするのう。色んなロシア料理店でこれを食べたけれど、一等賞はロシア人友の結婚式に招かれた時のパーティー会場だったなぁ、と懐かしく思い出す。そう、人間もチキンタバカも押し、大事。と、押しの弱い我は思うのだった。
さて、輝く黒い宝石、次はいつ食べられるだろうか。贅沢は続けば贅沢でなくなる(ま、負け惜しみ…じゃないよ)。果報は寝て待とう。

Mari Vanna
41 E 20th St. New York, NY 10003

◆5年まえの懐かしい記事は、こちら
やっぱりネギ1本にこだわっている私…。

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2017/05/21 (Sun) 対談後の一杯(のはずが…)


我が家で対談と撮影の後、皆してご近所のフレンチビストロ、アンファン・ボエムへ。楽しくもやや緊張のひと時を終えた後のワインがしみじみ旨し。って、対談中から飲んでたのはナイショ。
Camembert Rôti、蜂蜜とアーモンドと共にローストしたとろっとろなカマンベールに、


Warm Artichoke Dip、バタートーストが止まらぬアーティチョークのディップ。
表面香ばしく、フォークを入れればわずかに酸味と独特の香りを抱いた熱々のディップがとろけだす。私はこの野菜のレイヤー感だけが好きなのかと思っていたが、そんなことはない。いま悟る。うまい野菜はその身をよよと崩してベシャメルソースに溺れても、なおうまいのじゃと。


Boeuf Carottes Façon Grandmère、オーナーさんのおばあちゃまのレシピなのだとか。じっくりとブレイズしたショートリブはほろほろと崩れる柔らかさ。煮詰めた赤ワインのソースで。人参嫌いの私でも、このローストされた人参は甘くおいしくいただけた。対談相手のSくんも「うまいっっ」の連続で、よかったよかった。
ということで、どなたとの対談かは、6月17日発売の小説すばる7月号をお楽しみに、うっふふ(といいつつ、一部ではご本人がすでにバラしておるが。汗)。

Les Enfants de Boheme
177 Henry St. New York, NY 10002

◆以前来たときに、これまた絶品のフォアグラのムースを食べておる記事は、こちら

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2017/05/15 (Mon) いちじくとオリーブ


セントラルパークのお花見茶会におよばれして美味しいお抹茶と桜餅をいただいた後は、「寄ってきんさーい」と声もなく呼びかけるハッピーアワーの響きに吸い寄せられて、仲良し3人組はアッパーイースト・サイドのいちじくとオリーブなる店へ。
お酒の安くなるハッピーアワー、そしてお酒を持ち込めるBYOB(Bring Your Own Bottle)、ああ、この響きにどうしてこうも弱いのか。
チーズのプレートに、


大好きなアーティチョークのマリネとお手頃価格の白ワインを楽しみながら、本日のお茶会の感想などを。いい春の1日だったのう。
楽しかったよ きょうも うれしかったんだ きょうも
ちょっぴり愚痴も言ったけど こんなに元気さ。
「ごはんができたよ」じゃあなく、「ごはんをつくりに」、じゃあさっくり腰をあげるとしますか。

Fig & Olive
808 Lexington Ave, New York, NY 10065

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2017/05/07 (Sun) ダウニング待ちの南部ごはん


お茶の稽古の後、タイムズ・スクエアのB.B.キング・ブルースクラブへ。ええっ、開演の1時間前に着いたのにすでにすごい行列…。しかも当日券ではなくて、並んでおるのは皆チケット保持者。どきどき…。は、入れるのか? 席はあるのか? 年寄りに立ち見はきついでのう。
しかも通りに絵や雑貨を並べて店を出しているおっちゃん同士が喧嘩を始めた。どうやら縄張り争いらしい。元露天商としては、あるある~問題だ。喧嘩の成り行きも気になるわ、席があるのかも心配で、気もそぞろ状態。


ぎゅうぎゅう詰めの会場でテーブルの隙間を駆け回るサーバーくんが、どうにか席を見つけてくれた。後ろの列の人たちは「立ち見になりまーす」と言われて雑然としている。ぎりぎりセーフ。会場はほぼブラックの方々で埋め尽くされておるのだが(見たところ東洋人は我ひとり)、グループの方たちのテーブルの端にちょこんとお邪魔し、ポップコーン・シュリンプとケール煮、マカロニ&チーズという南部ご飯を食しつつ、ダウニングを待つ、まつ。
それにしても、暗闇の、激混みの、きつきつの席で食べてもやはりマック&チーズは旨い。とろっと濃厚なチーズにまみれたマカロニの愛らしい曲線、表面の香ばしさ。きたるライブに備えてカロリー(過剰)摂取中。

B.B.King Blues Club
237 W 42nd St, New York, NY 10036

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2017/03/10 (Fri) ターミナル5とおつまみ昆布


セント・マーティン島へのフライトは、アメリカン航空とジェットブルーのどちらかを使っているが、今年はジェットブルーで。ジェットブルーが発着するJFK空港のターミナル5といえば、JALのあるターミナル1に比べてかなりの充実度。なにしろターミナル1は、マクドナルドか、朝からこってりのアメリカン中華か、つい朝から餃子など食べてしまって機内でのつめたい目が気になる韓国デリしかないからのう。
ただし気軽に食べられるファストフードのコーナーは大行列だったので、レストランでしっかりめの朝食。エッグス・ベネディクトに、


私はエッグス・ノルウェージャン。イングリッシュマフィンの上にはとろーりとろけたポーチドエッグにスモークサーモン、たっぷりのポテト添え。旨い、が、普段朝食を食べぬ身には重い…。
そのあとは、無印良品をじっとりと眺める。と、大好きなおつまみ昆布があるではないか。去年の帰国で買い占めてこようと思って張り切っていたところ、店員さんに「もうおいてないんですよ」と言われ、落胆したおつまみ昆布にまた巡り合えるなんて。
もしやマンハッタンのMUJIにもおいてあるのだろうか。店員さんに日本ではなかったことを伝えると、「不思議ねー、日本から仕入れているのに」と首をかしげておられたが。帰ったら買いに行こうっと。
と、まるでカリブとは関係のないうきうき感で、今年の島旅は始まるのじゃった。

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着物の時間。ムックに取材記事載りました。
文庫『ぴしゃんちゃん』出ました。
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