2019/01/19 (Sat) スティーヴ・タイレルの前の腹ごしらえイタリアン


最近はアッパーイースト・サイドでのイベントが続いているけれど、アッパーイーストはお茶の稽古とその後に寄り道する本屋さんのカフェぐらいしか知らないのでレストラン探しに四苦八苦。しかも寒いから、イベント会場から近場でなくてはならぬ。本日はスティーヴ・タイレルさんを観にカーライル・ホテルのカフェ・カーライルに行くのでそこで食べればいいよね、と思っていたのだが、キッチン改装中で食事はできないとのこと。なぬー、ということでGoogle地図さんで探し、Yelpでレビューを検証するという抜かりないリサーチでこちらの店へ。
イタリアンのCaffe dei Fiori。寒い夜にガラス越しのあたたかな店内の灯りに照らされた賑わい、それだけで引き込まれる。


エンダイブ、ラディッキョ、ゴルゴンゾーラ、胡桃と梨のサラダ、Insalata Indivia
e Radicchio。サラダなのにまったりと濃厚なのは、胡桃と抱き合ったゴルゴンゾーラのなせるわざ。香ばしくトーストされた胡桃は散らすだけでなく、摺る。一案をありがたくいただこう。


ほとんどの確率で頼んでしまうタコのグリル、Polpo e Caponataはカポナータとクリスピーなポレンタにバジルで。どこで食べてもタコは違う顔を見せるから、面白い。こちらの店はアッパーイーストらしく、繊細で柔らかで細身で、まるで美と健康に気をつかうマダムのよう。


私はタリアテッレの牛ボロネーゼソースTagliatelle al Ragù Bologneseを。じっくり煮込まれたラグーが太い麺をこっくりと包み込み、ああこういう濃厚なのに重すぎないパスタが食べたかったよと食べながら気づくのだった。


ブレイズド・ラムショルダーのニョッキ、Gnocchi di Patate con Ragù di Agnello e Peperoncino。チリとレッドワイン・ビネガーも効いたラムはほろっと柔らかそれでも野生の色気をぞんぶんに。さて、それではイルミネーションが美しい街を歩いて、カーライルへと参ろうか。

Caffe dei Fiori
973 Lexington Ave, New York, NY 10021

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2019/01/18 (Fri) 文楽と、気楽なタパス


能ソサエティー主催で行われた「The Heart of Bunraku」文楽の観劇へ。吉田勘彌さんのレクチャーでまるで魂が宿っているかのような人形の動きや成り立ちも知り、お七の情念もひしひし伝わるような人形浄瑠璃の世界に引き込まれたのだった。
さて、感激の観劇前に立ち寄ったのは会場近くの店がいいということで、NYで人気のタパスバーBoqueria のアッパーイーストサイド店へ。


セラーノハムやオリーブつまみながらの白ワイン、やっぱりタパスは色々と選べるしヘビーじゃないからプリシアターのディナーにはぴったりだのう。


Escalivadaは、ババガナシュのようなもので、ローストした茄子と赤ピーマンとレバニーズ・ヨーグルトのディップ。タパスは軽いからいいね…といいつつ、軽やかな口当たりのナスにパンをとる手がとまらん坂。


日本人には嬉しい、タパスでよくお目にかかるししとう素揚げ。粗塩だけのシンプルな旨さがやはり一番。


茸とセラーノハムのコロッケ、交互につまんで熱々を口に入れればとろけだす中身に舌が喜ぶ。クリーミーさでやや茸に軍配を。


お約束のタコのグリル、フェネルとスモークパプリカの香り。そうかタコとウイキョウはあうんだなぁ、今度やってみよう。タパスバーは山ほどあれど、この店が次々と支店を出すほど人気なのは、定番のさりげないタパスの味がぶれていないこととリーズナブルな価格だろうか。今度はもっと身近なダウンタウンの店に行ってみよっと。
そして文楽の後はまた別のバーで友達夫婦と真夜中まで語り合う。寒かったが楽しいアッパーイーストの夜じゃった。

Boqueria Upper East Side
1460 2nd Ave, New York, NY 10075

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2018/09/14 (Fri) ハサミ父さんへご案内


晩ごはんは、「甲殻類食べたい」「蟹ラブ~」「ケイジャン好き好き」と熱き思いを語る友たちをとりまとめて、我が町ロウアー・イーストサイドのハサミ父さんこと(このブログでだけ)クロウ・ダディにご案内。


そう、ここは以前、私が見栄を張って出された手袋をしなかったゆえに、大層痛い目を見た店だ。皆に「手袋つけるのだぞ!」と言い聞かせ、初めて自分もつけた。かすかな敗北感が指先に…。私も軟弱になったものじゃ、くっ。


今日はザリガニ目当てできたのだが、なんと本日はないというではないか。なぬー、電話で確かめてからくればよかった。
とりあえず、ハッピーアワーのグリルド・クラムやオイスター、中毒になること間違いなしのガーリックヌードルや芽キャベツ、ケイジャンフライなどのサイドを頼んだら、


Mじと私はズワイガニ1lbずつ、


Mちゃん海老1lbをオーダー。ソースは何種類かから選べるのだが、一押しはこのケイジャンソースにバターもたっぷりの濃厚なクロウダディソースで。もちろん余ったソースはお持ち帰りする所存。


Y木さんはジャンバラヤ。加えて、私たちの蟹の足を1本ずつもらってご機嫌さん。
いつもは弾丸トークな私たちであるが、手先の忙しさに気を取られややおとなしめ。といっても無口までは程遠い、それが我々のレベル…。にんにくたっぷりのソースにまみれた蟹も美味しかったけれど、次回は予習をしっかりして、ザリガニ・リベンジいたしましょう。

Claw Daddy's
185 Orchard Street, New York, NY 10002

◆お持ち帰りしたソースでパスタを作ってみた記事は、こちら

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2018/09/11 (Tue) ラドロー通りでディナーを


昨晩はとっても可愛い夢を見た。マヤという姿かたちが変幻自在の可愛い小猿と遊んでいる夢である。ああ、なんと可愛く不思議な生き物だったことか。多分これは、今読んでいる中島京子さんの『かたづの!』に出てきたお猿の影響だろう…。
しかしこんな暢気な夢を見たからといって、心中穏やかかと問えばそうでもない今日この頃の晩ごはんは、ご近所のディナー・オン・ラドローへ。まぁアメリカにありがちなそのまんまの店、つまりはLudlow Stにあるレストランである。


しかし、ふっふっ、私は知っておる。本当の住所はディランシー通りなことを。ラドローの方がおされなイメージなので詐称したのだな。などと毎度余計な詮索をしながら、シャンデリアのもとで自分たちの世界に浸るカップルをよそ眼に、メニューの文字を読み込む我々(老眼)。


まずはフライド・ピクルスを。うちも常連のピックル・ガイさんのピクルスに衣をつけ、かりっというより、がりりっとワイルドに揚げたピクルス。硬派な衣の下から染み出る酸っぱさがたまらない。メンフィスで食べて以来、好物になった前菜だ。


野菜は、サラダよりはサイドディッシュから選ぶ方が好み。この日はローステッド・スクワッシュを。柔らかにローストされたスクワッシュの控え目な甘みに、ネギとキャンディード・ピーカン、ゴートチーズ。この組み合わせ、いただこう。そうそう、生のネギもNYではあまり見かけないが、南部では丸かじりしたりするらしい。


私は4種のフレーバーを選べるジャンボ・ウィングスから、タイ・スパイシーと迷ったけれどやはりここはベーシックにソルト&ペッパーで。たいていはバッファローソースなので、こういうシンプルなのがたまには嬉しい。ブルーチーズ・ディップをたっぷりとぬぐうようにつけ、口に頬張ればジューシーなチキンが口内を弾く。ああ、私はやっぱり鶏が好きじゃと確認する一瞬。


ブリック・チキン。つまりは煉瓦を重しにして(本当に煉瓦ではないだろうが)じっくり焼いたチキン、大好きなロシアのチキン・タバカと同じ原理である。下味もしっかりでしっとり美味しい。皮はもう少し香ばしいとなおよろしいが。
チキンの焼き方といい、揚げピクルスといい、南部の香りをまとうのはシェフが南の出身なのだろうか。上の階のDLはパーティーモードのラウンジらしく、おされな方々が上がっていくけれど、下は落ち着いたダイニング、ご近所にあって嬉しい店だのう。

Dinner on Ludlow
95 Delancey St. New York, NY 10002

◆以前来て、トリュフ入りマック&チーズに喜んでおる記事は、こちら

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2018/07/13 (Fri) ニシンまつりだよ、2018


判で押したように水無月になると引き寄せられる、このグランドセントラル・オイスター・バー。


毎年楽しみにしすぎて、お店に「本当に本当に今日もニシンありますか?」と確認までしてしまうオランダの若ニシン祭りが催されているのじゃ。今年は、いつも日本食を一緒に食べに行くアメリカ人ご夫婦を試しにこちらに誘ってみた。私と同じで光物大好きなノルウェー系の旦那さんのほうは、興味津々で「行く!」と。光物苦手な奥さんは、「う、うん、トモの選ぶ店はいつも美味しいからおまかせするわー」と、きっと心ではやや弱気ながらも、参戦。え、というかアメリカ人なのに、このオイスターバーに来たことがない方が驚き…。


まずは牡蠣にハマグリで貝まつりといってみる。おなじく光物苦手な隊長は最後まで牡蠣で通す心意気である。まぁまわりを見ても、そんなにニシンを食べている人はいないのが惜しいところ。オイスターバーさんはこうもニシンを盛り上げようとしているのに…。
ちなみにオランダでは、年中ニシン(現地ではハーリング)は食べられるのだが、特に5月~7月にかけて獲れるニシンが脂ものっていて年間で一番美味しい季節なのだとか。


いつものケールの若芽のロリポップ(単なるにんにく炒め)にフレンチフライもね。このケール、美味しいのだが、ソテーの仕方が毎度安定しなくて、芯の部分が固すぎだったりもするのがご愛敬(なのか)。今日は…か、固いです、顎が疲れます。


初物ニシンさん、きましたー。私はいつも2尾頼むだが(一度3尾にしたら、さすがに多すぎた)、M氏も「じゃあ僕も」と2尾注文。お、初めて私についてこれる勇者に出会ったぞ。
さらし玉ねぎにゆで卵、チャイブにホースラディッシュに加え、私はここに持参の黒七味をかけるのが好み。ああ、1年ぶりに再会できたこのとろける旨さ。ほとんど生に近い塩加減なので、醤油もいらない。
イッツ・ソーーー・グッド。感動のうなり声をあげるM氏に黒七味を勧めたところ、「いや、なんにもいらない!これでパーフェクト!」と。ああ、こんな風にニシン好きの人を見ると、嬉しくなる。しかも、ニシンにはちょいとウルさいノルウェー系の人間に褒められたのだから、これはやはり納得の旨さということだのう。
つなげよう、ニシンの輪。ちなみに残り2人のアメリカンはニシンには見向きもせず、まぐろや牡蠣を食べているのだった。あーもったいない。

Grand Central Oyster Bar & Restaurant
Grand Central Terminal, 89E. 42nd St, New York, NY10017
Herring Fesitivalの期間は、HPのカレンダーを要チェック!

◆きっちりと同じものを食べておる、去年のニシン祭りの記事は、こちら

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