2016/12/24 (Sat) 機内にて、和食


あー、ようやくNYに戻る日が来た。あまりにぐずぐずと更新しているせいで、このままじゃ新年通り越して来年の帰国日まで続くんじゃ?と思われる勢いであったが、実際には感謝祭まえに着いたのであった。
今回の帰国の一番の事件といえば、やっぱり箱根旅行中に父が倒れて救急車に乗ったことであろう。覚悟、というものを感じた夜。昨年は母の手術で看病に家事に大騒ぎだったし、来年は何が起こるのだろう。どきどき…。といまから心配しておっても仕方ないので、ひとり機内晩酌しつつ、読み収めの日本のファッション誌などをぱらぱらと。いやけっこう、添乗員さんに怖がられるぐらい真剣に。
先付けは、胡麻豆腐の山葵のせに、じゃがいもとジロール茸のキッシュ。


茜空と名づけられた八寸いろいろは、海老の和風タルタルソース掛けにキャビア。花れんこん、秋刀魚山椒、鰻巻き、鴨の塩漬け、衣かつぎ。
豚すき煮。柿なますの胡麻クリーム。鱧霜降り梅肉、河豚昆布〆。


台の物は、コクと旨みがたっぷりの和風牛タンシチューに、鮭味噌漬け。メニューを見ていたら、なぜだかこれにだけカロリーが書いてある。353カロリーだそうだ。あら低いじゃない♪ (ほかのものは忘れたふり) 機内にて炊きたてのご飯は、新潟奥阿賀産のコシヒカリだそう。
甘味の最中はパス。子供のころ、ノナカのモナカ~、などとからかわれた恨みとは関係なく。


途中の食事で、山菜うどん。出汁がしみじみ旨いのう。だいじょうぶよ、353カロリーだから(ちがう)。今回は夜着の便にしたのだが、それでもきっと時差ぼけは手ぐすねひいて私を待っておる…。

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2016/12/22 (Thu) とときち


また来てしもうた、新宿東口。今宵もネオンに誘われふらふらと路地へ。


日本酒と魚充実の居酒屋、とときちにて、長年の友人Yちゃんとちょいと一杯(ですむはずないでしょう!何考えてるの、あなたはいつもいつもそうやって→つまのつもり)。「魚」の文字のインパクトがすごいのはわかるが、「もも焼き」と「うどん」も主張している。魚だけでなく、うどんと鶏ももが好物な人もふらふらと吸い込まれていきそうな店構えじゃ。


NYに住んでいたYちゃんとは色々遊んだものじゃ。着付けも一緒に習ったし、彼女が住んでいたウィリアムズバーグで古着屋めぐりしたり、グラフィックアーティストの彼女にPhotoShopも教えてもらったよねぇ(覚え悪すぎたけど)、などと思い出話にふけりつつ、
一杯目のお酒は新潟のたかちよ、しぼりたて生原酒。ふんわりとやわらかな香りが滑らかに喉をすべりおりる。でも生酒は飲み続けるには私には甘めかのう。


見目にも秋が香るお通しは、米俵を模した油揚げの詰め物に麩の落ち葉。可愛い、おいしい。


口に脂がとろける相模湾の炙り〆鯖をいただきながら、気さくな店員のおじさんに三浦半島でとれる黄金の松輪サバの話などきいて妄想ふくらませる私たちである。松輪漁港、私はきっといつかそこへ行くであろう、黄金を求めて。


北海道産の真鱈の焼き白子。もうこの、愛想がないようで妙に色っぽく横たわる姿にどれほどの旨みがつまっておることか。白子ポン酢も、天ぷらも、焼き物も、白子はどうやっても旨い罪なやつ。


お次は佐賀の酒、富久千代酒造の鍋島。九州出身のYちゃんお勧め、うんこりゃ旨い。なんと酒造りを初めて数年で日本一の名誉に輝いた酒だとか。孤高の天才杜氏、飯盛氏による技である。
美酒に誘われ、つまみも進む。お新香、トマトとアボカドのサラダにはメニューには書いていないモッツァレラものせられ嬉しさ倍増。しっとり口に広がる蕎麦屋の出し巻き卵焼き。


筋子の自家製粕漬けは、輝く粒に入り込んだ酒粕の旨みがたまらない。話も尽きず、鍋島もお替り、いつの間にか満席の店内をふと見回すと、見事にみなさんサラリーマンの方々であった。妙にとけこむ私たち。着物友Yちゃん、着物で日本酒、また日本でもやろうよね。

とときち 新宿3丁目店
東京都新宿区新宿3-6-13

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2016/12/20 (Tue) 雨の代々木上原にて蕎麦に肴


本日は雨の代々木上原の住宅街をくぐりぬけ、音楽出版社時代の仲間アホアホ会の精鋭メンバー(精鋭…なんの?アホ度の)再集合。代々木上原といえば笹吟さんに来ることが多いのだが、本日はシャチョーKが自分のお気に入りの店を披露してくれたのじゃ。
蕎麦屋ということだけれど、蕎麦だけでなく、つまみにも日本酒のセレクトにも秀でた店、と聞くだけでよいよい、そそられる。
まずお酒は、店員さんお勧めの伯楽星・あたごのまつの特別純米をば。ほうっとたちのぼる果実香、磨きあげられたササニシキが生み出すふくよかな飲み口。すでに肴が進む予感(予感はいつでも現実に)。


選べるお通しに豚舌つみれや大根をつまんだ後は、これで酒が進まなかったら真の阿呆な蕎麦味噌登場。香ばしい蕎麦の実が濃厚な味噌のなかでとんがり(愛を)叫び、みなの箸の先が「んめぇぇ」と、とまらない。


お造りトリオは、わが人生になくてはならぬしめ鯖、その昔やっていたバンド名でもある金目鯛、仲間の一人が時おりそう呼ばれるかつお。…見事に味と関係のない魚の描写をしてみたが、どれもうんまい。どこかこの店の雰囲気に似てエレガントな口当たりなのは、絶妙なねかせ具合ゆえだろうか。


春巻きを頼んだところ、常連のK「あ、それいく? フツーの味だよ」。いーの、普通の春巻きが食べたかったから。って普通じゃないよ、4種類も茸が入っておるんだから。


こっくりと味の染みた鰤あら煮。この大根人生に、鰤の旨みが染みて染みて、あたしゃこんな色になったんさと大根がいっておる。


生桜海老のかき揚げ。アメリカではついぞお目にかかれない「生」。袋に入って棚に放っておかれて、「そろそろ賞味期限切れるな、お好み焼きでもつくるか」とつい低い扱いをうけがちな乾燥袋入りじゃなくて、生。かりっと噛めば、生桜海老(くどい)の香りが勢いよくたちあがる。


ごはんがほしくなりそうなしっかりした味の鶏ネギ照り焼き、箸休めにありがたいさっぱり冷奴。そしてなくてはならぬのが、じゅんわりと出汁が染み出る蕎麦屋の出汁巻きじゃ。


この鶏手羽揚げ、旨っ。普通なら手羽の塩焼きとくるところだが、しっかり下味のついた手羽にしっかり衣をつけ、さっくりからりと揚げてある。衣はほろほろ、骨の間からはジューシーな肉汁。揚げ物の手腕、お見事な店。


最後はみなして、つやつやの蕎麦を啜って〆。
じつはこの日の昼間は緊張する所用があって、小心者な私は小さな達成感とともにやや気疲れもし、つめたい雨のなかをとぼとぼ歩いておったのだが。長年の仲間と旨いものでこうして他愛ない話をするうちに、張っていた心の糸もふわりとたわみ、心地よく一日を〆られたのじゃった。ありがとう、来年もアホアホでいきやしょう。

蕎麦屋 山都
東京都渋谷区上原3-1-17  

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2016/12/18 (Sun) 樽一にて「虹の巣」打ち上げ


さて、伊勢丹会館にてわっぱ飯の昼ごはんに続いて、新宿・夜の部は、歌舞伎町にて編集KさんSさんと「虹の巣」の半年送れの打ち上げ。と称して、日本酒の美味しい店へ@樽一。よっちゃんと暁子が居酒屋で飲む場面が何度も登場するこの小説を読んで、編集さんは「ノナカさんはきっと居酒屋好き」と察してくれたのである。へへ、バレてます? 
つきだしの温泉卵と茸煮をつるんと。そのまんまサラダは、新鮮な野菜をオリーブオイルと美味しい塩で、というこの食べ方。ああ、旬の野菜を前にしたらこれでいい、これがいい。素朴な風味の奥に魚の旨みひしと伝わる、自家製の笹蒲鉾。毎日違う白身でつくられるとのことで、きっと毎回微妙に違う風味を楽しめるのじゃろうな。
私がへしこと蕪のチーズ和えを所望したところ、「嗜好が小説のまんま!」とお二人にウケてしまう。小説はフィクションといっても、細かなところに地がこぼれてしまうものである。私の場合、呑み助、という地が…。


樽一名物の鯨は、刺身盛り合わせで、きりりとした赤身、脂がとろけるようなさえずりに、本皮。どれもうまうま、あれこれつまめば酒も進んで鯨のハーモニーが歌いだす。ちなみに、途中で担当のSさんが異動され、編集Kさんとは密にやり取りをしながらも本日が初対面。まるで初対面と思えぬ初対面というのがあるものだのう、とお互いしみじみ。


まぐろ頬肉竜田揚げ。肉も魚も頬がやっぱりうまい。やわらかで表情豊かな肉が、ほろっと口のなかで崩れるとこちらの頬もゆるむのじゃった。


あまいあまいアスパラがしなり、また進む。何がって、そりゃ、ほらアレが。


ここでお水のお替りをお願いしたところ、すばらしい水が運ばれてきた。なんと、浦霞の仕込み水。おいしい酒をつくるための水なのだから、おいしくないわけがない。小さいころから「水、好きだよね!」といわれるほど水好きの私には、なんとも嬉しい(オトナになってからは、「お酒、好きだよね!」ともいわれるがのう)。店長さん、ありがとうございます。


くろくろくろすけな磯の風味香りたつ松藻は、ぱりぱりと香ばしいのに口に入るとねっとりした風味もあじわえる海藻。やみつきになる味じゃ。


またもや嬉しいお酒を若き店主、佐藤慎太郎さんみずからが持ってきてくださる。浦霞の原酒、金ラベル。濃醇なのに柔らか。虹の彼方につれていかれそうな幸せな飲み口。
「こんなお店がNYにほしいです。ぜひ出店を!」とお願いしたところ、「いやいやぁ。日本だけで精一杯。いま来てくれるお客さんたちを大事にしたいもんで」と。すばらしきその精神、じゃあやっぱり通います、こちらから。愉しき打ち上げの宴、ありがとうございました。

樽一
東京都新宿区歌舞伎町1-2-9  

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2016/12/16 (Fri) 洲崎パラダイスとロマ子


ロマ子、上りロマンスカーにてつかの間の静かなひと時を過ごしたり。実家にいるとついばたばた動いてしまうので、この時間は貴重なのである。あ、あと、駅に向かう巡回バスの20分で聞くiPod(そう、都心に出るのは遠いんじゃ)。
お供は駅の売店で買った、大好きな鎌倉小川軒のレーズンウィッチ…もどきを。もどきな味なりに、旨し。そして、芝木好子の「洲崎パラダイス」を読みふける。
レーズンウィッチをほろほろこぼしつつ、あー、どうしてその男にいくの…切っても切れぬは男女の縁…などとひとりごちる。
今年は海老名停車のロマンスカー、かなり愛用しておる。便利だなぁ。1時間に1本しかないけど。夜はとまってくれないけど(泣)。

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新刊『虹の巣』出ました。(2016)


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週刊NY生活に書評&コメント載りました。
クロワッサンに書評載りました。(
小説すばるに短編「金の雪」載りました。
小説すばるに、短編「スカ」載りました。
着物の時間。ムックに取材記事載りました。
文庫『ぴしゃんちゃん』出ました。
新刊『つまのつもり』出ました。(2014)
クロワッサンに寄稿しました。
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