2018/02/20 (Tue) チャック・クロースのアートが楽しめる駅


小説すばるのエッセイに書いたのでしばらく写真を載せられなかったのだが、構想100年を経てようやく(一部だけ)開通した新地下鉄路線セカンド・アヴェニュー・ラインのルー・リードの壁画。うーん、かっこええ。
ポートレート画の巨匠と呼ばれるチャック・クロースがこの駅のために製作した作品群が壁を飾っておるのだ。


人種やジェンダー、セクシュアリティをテーマに活動を続けるコンテンポラリーアーティストのカラ・ウォーカー。


目力あるのう、ブルックリン生まれのアーティスト、アレックス・カッツ。


チャック・クロースのセルフポートレートも。


毎日、このお顔を拝める86丁目駅利用者の方々がうらやましいぞ。


そして駅構内で歌っていたこのおっちゃんの歌が、ソウルフルでめちゃよかった。ジャンキーのパンハンドラーにめぐむお金は一銭もないけれど、思いがけず巡り合えた素晴らしいアーティストには敬意を表してチップをはずみたくなる。
本当はバスの旅のほうが好きだけれど、こういうことがあるからNYの地下鉄も楽しい。わが地下鉄駅は、暑くて、クサくて、汚いけど…。

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2018/02/01 (Thu) 杉本博司「「天国の扉」展


NYと東京を拠点に活躍されている写真家、杉本博司さんの「天国の扉」展へ@ジャパン・ソサエティ。
重厚な建築物のモノクロ写真群の、歴史がひたひたとにじみ出てくるような幽玄さにひきこまれ、しばし立ち止まる。
杉本氏のイタリアの建築写真にくわえて、安土桃山時代の南蛮美術や書簡などの資料もたくさん展示されている。それらは一見つながりがないようにも見えるけれど、かつて天正遣欧使節が訪れたイタリアの地の足跡を追うようにして構成されているのだとか。


鎖国まえ、東西交流が盛んだった安土桃山の時代の南蛮美術は、東洋と西洋が美術のなかでもしずかに交流していて、興味深いことこの上なしじゃ。しかもこの日はジャパン・ソサエティでボランティアをする茶友センパイTさんの懇切丁寧なプライベート・ガイドツアー付き。ものすごく勉強されているTさんの知識と解釈で、何倍もに奥深くなる。
ああ、これに味しめてツアーなしで展覧会を鑑られない怠け者になったらどうしよう(もうなっとるわ…)。


茶道つながりの友人3人なので、やはり由緒ある道具や、


お軸のまえではますます熱心に見入るのだった。
Tさん、ありがとう。おかげでとっても勉強になりましたん。
それにしても、16世紀末に日本からヨーロッパの見知らぬ地に降り立った4人の少年たち、彼らの目には、西洋、そして時を経て戻ってきて映った日本は、いったいどんな風に映ったのだろうか。杉本氏の作品の奥にその昂揚や時代の息吹をわずかにでも感じ取れた気のする、興味深い展覧会だったなぁ。

Japan Society
333 E 47th St, New York, NY 10017

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2018/01/30 (Tue) ランディ・ニューマンとエイミー・マンに聞き入る


寿司やさかでおなかを満たしたら、ご近所で催されているラジオ局FUVのベネフィット・コンサート「Holiday Cheer for FUV 2017」へ@ビーコン・シアター。


久々に来たけれど、美しい建物だのう…。


1929年のクリスマスイブに映画館としてオープンしたこの劇場、1982年にはアメリカ合衆国国家歴史登録財として認定された。どんどん歴史ある建物が壊されてぴかぴかのビルに代わっていくマンハッタン、この劇場とタウンホール、アポロシアターはずっと消えないでほしい。


お目当てはランディ・ニューマンだけれど、深い歌声で風景が透かし見えるような曲を切々と歌いあげるエイミー・マンもよかったなぁ。他には、ジェフ・トゥイーディーに新鋭バンドのLo Moonというバラエティに富むメンツなり。
ランディ先生はチャリティーのクリスマス・ジョイントライブということもあってか、いつもの風刺ポリティック・ネタは抑え気味、ラブソングも次々と弾き語ってくれ、大充実の3時間じゃった。渋みを帯びた声で聴く「Marie」、そして「She Chose Me」、ぐっときたなぁ…。
「I'm dead」では会場とノリノリのコール&レスポンス♪ ランディ・ニューマンの魅力については、小説すばる3月号の連載エッセイに書いておるので、もしよかったら手にとってくださいませ。
つるつると滑る雪道を、まだ心に鳴っているあたたかな曲をなぞりながら、とてとてと歩いて地下鉄駅へ。

Beacon Theatre
2124 Broadway, New York, NY 10023

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2017/10/23 (Mon) METにて、 アーヴィング・ペンと川久保玲展


NYに出張で来ていた大学時代のバンド・サークルの友人を誘って、メトロポリタン美術館へ。まずは、アーヴィング・ペンの生誕100年を記念する回顧展へ。「これを使ってたんだなぁ、すげぇ~~」とペンが長年使っていた愛機ローライフレックスをなめるように眺める映像作家の友人…。
フィラデルフィア美術大学でハーパース・バザーのアートディレクターとして有名なアレクセイ・ブロドビッチに学び、元は画家・イラストレーターとしてキャリアを歩み始めたペン。ハーパース・バザーにイラストが採用された際の原稿料で買ったこのカメラで、撮影を開始したのだとか。


アーヴィング・ペンの名を一躍知らしめたファッション写真。どうして、どうしてこんな格好よくて息をのむ美しいポーズ、瞬間を、とらえることができるのだろう。その昔、何をどう間違ったかFIT(ファッション工科大学)でファッション・イラストレーションを受講していた頃、こんな絵を描きたくてペンの写真や、ディオールの広告を手掛けていたフランスのファッションイラストレーター、ルネ・グリュオーの作品を食い入るように眺めたものだった。当然私に才能はなく、今に至る…わけであるが(若気の至りその1)。


好きな作家のカーソン・マッカラーズ、カポーティ、コクトーの前でしばし立ち止まる。


ペンの貴重なドローイング。このタッチもすごく好き。写真や映像に詳しい友人のおかげで、現像手法の変遷なども解説してもらえて興味深かったなぁ。


さぁてお次は、これも楽しみにしておった「川久保玲/コム・デ・ギャルソン」展へ。と、ギャラリーに入ったところで「あと15分でクローズです!」とのアナウンスが。えええー。そんな…。圧倒的なペンの写真の数々にのめりこみすぎ、時間配分間違えてもうた…。とりあえず早足で見て回る、まわる。


ちなみに展示テーマの副題は、「アート・オブ・ザ・イン・ビトウィーン」。そう、すべての展示コーナーが不在と存在、デザインと非デザイン、ファッションとアンチファッション、これからと今、個人と他者……といった具合に対比され呼びかけられておるのだ。まさに「その間」、カテゴライズされない「隙間」をを川久保さんのデザイン自体が見事にあらわしているともいえる。服か服に非ずか、なんてまさにそのものじゃ。


昔、職場におされな友達がコム・デ・ギャルソンの穴あきだぼだぼパンツやカラスみたいなマントを着てきたときの衝撃は忘れられない…。面白い80年代だったなぁ。などと自分も裾がピーターパンみたいにギザギザになったスカートとかパラシュートみたいなベストとか、かなりヘンテコな恰好をしていた昔むかしを思い出したのじゃった。若気の至り、になるか、あの頃は先端のお洒落をしておった、になるかは人生模様よのう(我、明らかに前者)。

The Metropolitan Museum of Art
1000 5th Ave, New York, NY 10028

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2017/10/21 (Sat) マデリンの唄に聞き惚れる


さて、トロフィー・ワイフさんたちの動向が気になりつつも、オープニング・アクトのデイナ・カーツの芯の強い歌声を楽しんだ後は、


お待ちかねのマデリン・ペルー登場じゃ。


長年の共演で息のあったベーシストとギタリストに支えられ、終始リラックスした雰囲気ながらも、ひとたび歌いだすと曲の奥深くへと泳ぎだす感覚。


久々に生で聞くマデリンの唄は、パリの路上で歌っていた頃からの生き様が深く染みこみ、ますます逞しくもたおやかにもなっておられた(そしてお姿にも貫禄が…)。トム・ウェイツやレナード・コーエンのカバーもしみじみよかったなぁ。
酔いどれてもまだ甘し。そんな歌声なのだった。ずっと浸かっていたい。

City Winery
155 Varick St, New York, NY 10013

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大江千里さんとの対談掲載されました。
小説すばるにて連載エッセイ始まりました。
新刊『虹の巣』出ました。(2016)


虹の巣
クロワッサンに書評載りました。
小説すばるに短編「金の雪」載りました。
小説すばるに、短編「スカ」載りました。
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クロワッサンに寄稿しました。
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