2014/03/03 (Mon) セント・マーティン島3日目~働く海と犬とボート


オリエントベイの広々とした美しいビーチや、毎日泳いでおるグランカーズのビーチもいいが、この島に来るたびに一度と言わず何度か来る海がある。ピネル島へ行くフェリーが出る、このCul de Sucエリアのはずれの船着場じゃ。他の浜辺とちがって、ここは海草だらけで海自体は見目麗しくない。でも夕暮れ時ともなると、どことなく郷愁をそそられる光景に惹かれるように来てしまう。
漁船が何艘もうかんでいたり、仕事を終えた人たちがボート掃除をしていたり。いわゆる、働く男たちの海だ。


そんな場所には、かならず彼らが飼っている犬がいる。主を待ちながら、気ままに遊んでいるわんこを、こちらは泥っぽい浜に立ってぼんやり眺める。でも本日はなんだか騒がしい。見ると、ボートを陸に引き上げるのにずいぶん苦労している様子。怒号も飛び交ってなんだか大変そうじゃ。


思わずわんこも心配そう、というか興味深げにそちらのほうへ。固唾をのんで見守っておると、その中のひとりのおじさんがとととっとやってきた。「あんまり近寄ると危ないからねー」と言いながら、興奮気味にフレンチ訛りのたどたどしい英語でしきりに話しかけてくる。
聞くと、この港で働いているそうで、手にした短いロープを見せて「これで牽引するっていうんだよ? 絶対短いって言ってんのに。これでだよ? はっははー参ったよ」と何度も何度もそのロープをかざすのだった。
確かに、あの大型ボートをこんなので引き上げるのは、ど素人の私から見ても無理があるかと…。おじさんは、その可笑しさと憤りを、通りすがりの私たちにでもいいから、伝えたかったらしい。モントリオールの生まれで長いことこの港で働き、住んでいるのもすぐあそこ、と教えてくれた。まさに海のおっさんだ。


そうこうするうち、無事ボートは陸に接近。あまりこの港の事情に詳しくないところを見ると、旅の途中の船かもしれない。


ようやく陸へ。よかったよかった。蚊にさされた足をかきながら、おじさんとさよならしてこれから晩ご飯へ。

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