2016/12/20 (Tue) 雨の代々木上原にて蕎麦に肴


本日は雨の代々木上原の住宅街をくぐりぬけ、音楽出版社時代の仲間アホアホ会の精鋭メンバー(精鋭…なんの?アホ度の)再集合。代々木上原といえば笹吟さんに来ることが多いのだが、本日はシャチョーKが自分のお気に入りの店を披露してくれたのじゃ。
蕎麦屋ということだけれど、蕎麦だけでなく、つまみにも日本酒のセレクトにも秀でた店、と聞くだけでよいよい、そそられる。
まずお酒は、店員さんお勧めの伯楽星・あたごのまつの特別純米をば。ほうっとたちのぼる果実香、磨きあげられたササニシキが生み出すふくよかな飲み口。すでに肴が進む予感(予感はいつでも現実に)。


選べるお通しに豚舌つみれや大根をつまんだ後は、これで酒が進まなかったら真の阿呆な蕎麦味噌登場。香ばしい蕎麦の実が濃厚な味噌のなかでとんがり(愛を)叫び、みなの箸の先が「んめぇぇ」と、とまらない。


お造りトリオは、わが人生になくてはならぬしめ鯖、その昔やっていたバンド名でもある金目鯛、仲間の一人が時おりそう呼ばれるかつお。…見事に味と関係のない魚の描写をしてみたが、どれもうんまい。どこかこの店の雰囲気に似てエレガントな口当たりなのは、絶妙なねかせ具合ゆえだろうか。


春巻きを頼んだところ、常連のK「あ、それいく? フツーの味だよ」。いーの、普通の春巻きが食べたかったから。って普通じゃないよ、4種類も茸が入っておるんだから。


こっくりと味の染みた鰤あら煮。この大根人生に、鰤の旨みが染みて染みて、あたしゃこんな色になったんさと大根がいっておる。


生桜海老のかき揚げ。アメリカではついぞお目にかかれない「生」。袋に入って棚に放っておかれて、「そろそろ賞味期限切れるな、お好み焼きでもつくるか」とつい低い扱いをうけがちな乾燥袋入りじゃなくて、生。かりっと噛めば、生桜海老(くどい)の香りが勢いよくたちあがる。


ごはんがほしくなりそうなしっかりした味の鶏ネギ照り焼き、箸休めにありがたいさっぱり冷奴。そしてなくてはならぬのが、じゅんわりと出汁が染み出る蕎麦屋の出汁巻きじゃ。


この鶏手羽揚げ、旨っ。普通なら手羽の塩焼きとくるところだが、しっかり下味のついた手羽にしっかり衣をつけ、さっくりからりと揚げてある。衣はほろほろ、骨の間からはジューシーな肉汁。揚げ物の手腕、お見事な店。


最後はみなして、つやつやの蕎麦を啜って〆。
じつはこの日の昼間は緊張する所用があって、小心者な私は小さな達成感とともにやや気疲れもし、つめたい雨のなかをとぼとぼ歩いておったのだが。長年の仲間と旨いものでこうして他愛ない話をするうちに、張っていた心の糸もふわりとたわみ、心地よく一日を〆られたのじゃった。ありがとう、来年もアホアホでいきやしょう。

蕎麦屋 山都
東京都渋谷区上原3-1-17  

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