
このブログ内だけですっかりお馴染みとなった「世にも豪華な」ポットラック・パーティー・シリーズを久々に。なにゆえ世にも豪華かというと、料理のプロや達人が集まる持ち寄りごはん会、だからなのじゃ。そんな中、己に必要なものは何か。とくと自問してみる。が、しなくても解っておる。それは、ひ、ら、き、な、お、り(おもてなし、の節で軽やかに…)。
今回は、バレリーナMちゃんの送別会である。彼女がNYを去ってしまうのは寂しいけれど、すでに日本で新たな生活が待っているとのことで期待と希望に大きな瞳を輝かせるMちゃんを見ているとこちらまで胸弾んでくる。でもMちゃん、このメンバーの中で唯一「私、料理苦手なんで~」と堂々と言い切り、ホールフーズなどで買ったものをさらっと持ってくる頼もしき同志の存在だったのに。そんなあなたが行ってしまったら、お姉さん、どうすればいいの…(邦題~手抜き姉妹の嘆き)。

テーブルにずらずらと並ぶ料理、まずはH師匠作のイカのマリネに、絶品バーニャカウダ。あーこれクラスを取りたかったのに忙しくて取れなかったんだよなぁ、習いたかった秘伝のうまうまバーニャカウダ・ソースで野菜が進むくん。
私は叉焼とタイ風春雨サラダ、燻製卵を持参。H師匠「叉焼も作ったの?」
我「師匠、何をお聞きなさる、まだ丁稚のことを解っておらぬのですか? もちろん市販でござる」
というやりとりがなされたのも一応付記しておこう。ちなみに燻製も永谷園の燻製の素でズルしたバージョン。

Aちゃんの和の趣溢れたお惣菜にキヌアや雑穀を炊きこんだ健康ごはん。自然の滋養がしみ込んだ味の数々、どこか懐かしい。しかしAちゃんは皆で記念の集合写真を撮るときに、一人しゃがみこみ、テーブルに手をついて上目使いでじっとり見上げるという謎の妖怪ポーズをとり、違和感を醸し出したのも付記しておきたい。

お酒にあう小皿が嬉しい。N子さんの健康ネバネバめかぶに茄子の奈良漬、沖縄の麩で作ったちゃんぷるー。Eちゃんの胡瓜漬けや大根胡麻和え。今回のメンツは一人を除きのん兵衛が揃っておるのでこういうものがあると延々酒宴が続く予感(予感でなく現実)。

肉ものもどんときたー。Eちゃんの塩麹と柚子胡椒漬けのチキン、柔らかしっとり、柚子胡椒の爽やかな刺激でこれまた皆の箸が進む。

ここでAちゃん、「ハンガーステーキがあるのだけど、焼いたら…食べられる?」皆「えー、もうおなか一杯だけど」「うん、かなり…でもあれば…食べちゃうかも」「あれば…いくかも」(しり込みから段々乗り気の声音)ということで颯爽と焼き始めてくれた。
これがもう焼き加減絶妙で、あっという間な皆、完食。ヴィレッジの老舗肉屋さんのお肉だそうで、さすがにブッチャーも店に出さずに自分で食べるというサガリ肉、柔らかなのに生命力あふれる弾力で、しみじみ滋味深い(意味なく韻を踏む酔っ払い)。

最後には師匠のミルクレープが登場、もちろんデザート別腹。このクレープ、私も教わったのだが、そういえば、つ、作ってないな(いつものことさね、と師匠の目)。
甘やかな層にそっとフォークを入れてうっとり味わいながら、皆の話題はMちゃんの日本での新生活のことに。海外生活数十年を経て初めて住むという日本で会社勤めを始めるMちゃんに、「給湯室での会話」「とりあえず押さえておくお局様への接し方」「oopsとかouchとかは厳禁」「土産これ大事」など、皆してああだこうだと伝授。聞きながら、もう日本で会社勤めできないと思う私(まぁ雇われんが)。

この切り口の層ごとに希望がはさまっておるような。
Mちゃんの新たな旅立ちに乾杯を捧げた夜、ご馳走様でした。
◆ドトールで初めて食べて以来、その美味しい層の虜になっているミルクレープを習ってみた記事は、こちら。
★今までの世にも豪華なポットラック・シリーズは、右下の検索窓で「世にも豪華な」と入れてもらうと、でてきますよん♪(枕言葉と化したシリーズにいつの間にかなっておる)
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