2017/07/05 (Wed) 今年は来れたよニシンまつり


グランドセントラル駅の長く美しいトンネル、ダイニング・コンコースをいそいそと抜けて、


オイスター・バーへと。この時期のオイスター・バーといえばもちろん年に一度のお楽しみ、ヘリング・フェスティバルじゃ。6月の2週間だけ新鮮なオランダ初物ニシンNieuwe Maatjes Herring Filetが供されるのである。「鰊来たら教えるよー」のメーリング・リストにもぬかりなく登録しておるのだが、なんと去年はその連絡も来ず、オイスター・バーのHPも更新されなかったため、うっかり逃してしまった。悔恨の念でよよとむせび泣いたのは言うまでもない…。
そんな貴重な初ニシン、オランダ人は写真みたいにぺろーんとかぶりつくらしいけれど、とてもそんな大胆な真似はできませぬ。


例によって、特設ニシンコーナーを作って盛り上げんとするオイスターバーの心意気とは裏腹に、周りであまり頼んでいる人はいない。普通は何はともあれ、生牡蠣が運ばれてくるのにウェイターが「牡蠣は大人気で開けるのが間に合わないので、先に他の物をお出ししていいでしょうか」とさっとニシンを出してきた。人気…ないのかニシン!? ねぎらうように、2尾頼んだ上に持ち帰りの2尾も頼んだ。
さて、このニシン、脂のノリといい、滑らかにねっとりと舌にからみつく鰊の風合いといい、本当に旨し。はるばるニューヨークまで来てくれて本当にありがとう、オランダの海を悠々と泳いでいた若きニシンよ。
さらし玉ねぎにゆで卵、チャイブを丁寧にまとわせ、最後に持参した黒七味をぱらり。白ワインを一口。そしてまたニシン。延々とこの快楽の海を泳いでいられる。


お伴には、かりっと揚がったフレンチフライに、


苦みの中に甘さがしみてくるケールの若芽のロリポップという名の炒め。なにごとも若い味は清々しい。


むろん貝だってはずせない。軍手をして懸命に牡蠣を開け続けておる人がこのレストランのどこかにいるんだのう。ありがとうと感謝しつつ、本日選んだのはコネチカット州コップス・アイランドのブルーポイント、マサチューセツツのアイランド・クリークとウェルフリート、ロングアイランドのシネコック。


ロングアイランド・サウンドのチェリーストーンのぷりりとした実を噛めば、喉元を瑞々しい潮がくだっていく。
お土産のニシン二尾を大切に胸に抱き、地下鉄にゆられ帰ったのであった。ふっふっ、誰も私がニシンを抱きしめておるとは思わぬだろう。これぞNYニシン愛。

Grand Central Oyster Bar & Restaurant
Grand Central Terminal, 89E. 42nd St, New York, NY10017

◆2015年の去年のオイスターバーのニシンまつりの記事は、こちら

| trackback(0) | comment(0) |


<<貴人と春菊のシーザーサラダ風 | TOP | 久々のバスタ・パスタ >>

comment











管理人のみ閲覧OK


trackback

trackback_url
http://tomoson.blog34.fc2.com/tb.php/2919-edf0c3ac

| TOP |

野中ともそ tomoso nonaka

こんな者です↓
おひるねスケッチ(本館サイト)
Profile
著作リスト
Twitter @tomosononaka

いまんとこニュース
大江千里さんとの対談掲載されました。
小説すばるにて連載エッセイ始まりました。
新刊『虹の巣』出ました。(2016)


虹の巣
クロワッサンに書評載りました。
小説すばるに短編「金の雪」載りました。
小説すばるに、短編「スカ」載りました。
着物の時間。ムックに取材記事載りました。
クロワッサンに寄稿しました。
国際子ども図書館の展示解説本に掲載されました。
JAL skywardに寄稿しました。

calendar & archives

new entry

category

new comments

books


ぴしゃんちゃん

つまのつもり

海鳴屋楽団、
空をいく

銀河を、
木の葉のボートで

鴨とぶ空の、
プレスリー

おどりば
金魚

チェリー

世界の
はての
レゲエ・バー

Teen Age

もぐらの
バイオリン

フラグラーの
海上鉄道

search

links

RSS